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(5)民族共生象徴空間、施設整備本格化 年間100万人目標観光振興に期待

2018/12/25配信

 白老町のポロト湖畔で2020年4月24日に予定する民族共生象徴空間の開設まで500日となった11日、同町で行われたカウントダウンイベント。アイヌ文化復興拠点の誕生を控え、戸田安彦町長は「町民と共に2020年を迎える機運を高めていきたい」と力を込めた。

 政府が同町に象徴空間を開設することを閣議決定したのは14年6月。約10ヘクタールの敷地に国立アイヌ民族博物館を中核にアイヌ文化を伝える施設を整備する計画を立て、国が準備を進めてきた。

 17年に造成工事を開始し、それに伴って従来のアイヌ民族博物館が閉館。開設2年前となった今年4月、国立博物館の建設工事に本格的に乗り出した。地鎮祭で高橋はるみ知事は「道内で初めての国立博物館は道民の誇り」と語り、象徴空間から世界へアイヌ文化を発信していく意気込みを見せた。

 ■施設の建設着々

 ポロト湖畔では国立博物館の他、今春以降、象徴空間を構成する各施設の建設が順次着手された。メインの国立博物館は地上3階建て鉄筋コンクリート造り。幅約130メートル、奥行き約40メートル、高さ約20メートルの巨大な骨組みも立ち上がった。

 館内には、アイヌ民族に関する資料展示室や研究交流室、ポロト湖を一望できるカフェなどを設ける。9月の胆振東部地震の影響もなく工事は順調に進んでおり、11月末時点の工事の進捗(しんちょく)率は44%。来年11月に完成する予定だ。

 国立博物館西側にはエントランス棟、共生公園のエリアには体験交流ホールや体験学習館、工房を整備し、いずれも19年に完成する。アイヌ民族伝統の古式舞踊の見学や手工芸の体験などができる施設群だ。

 湖畔東側の高台には慰霊施設の整備も行われている。祭具イクパスイをモチーフにした高さ30メートルのモニュメントと慰霊施設は完成。アイヌ民族の遺骨を保管する施設の建設工事も着々と進み、来年秋には慰霊エリアの全体が整う。

 ■PR活動の強化を

 11日のカウントダウンイベントでは、一般投票で決まった象徴空間の愛称「ウポポイ」とロゴマークも発表されるなど、開設に向けた動きが加速している。年間100万人の来館者を目標に掲げ、町は地域の観光振興にも大きな期待を寄せている。

 しかし、全道、全国的にも認知度はまだ低く、オープンまで500日を切った中でプロモーション活動の強化が急務だ。国や道はもとより、国内外からの観光客受け入れの環境整備を進める白老町も、町内外へ向けた積極的な情報発信とPRの取り組みが求められている。

(完戸雅美)

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