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(4)苫小牧市長選・市議補欠選挙 市長選は岩倉氏が無投票で4選

2018/12/24配信

 4年の任期満了に伴う苫小牧市長選挙は、6月24日告示、7月1日投開票の日程が組まれたものの、現職の岩倉博文氏が自身初の無投票で4選を決めた。選挙までの間、報道陣の取材に「苫小牧で保守系候補が出て、無風はあり得ない」と何度も口にしていた岩倉氏。自民党を中心とした保守層の支持基盤に加え、市の財政健全化を着実に進めた実績などから経済界の評価も高い岩倉市政に対し、野党陣営が明確な対立軸を打ち出せなかったもどかしさも漂う結果となった。

 岩倉市長が誘致を目指すカジノを含む統合型リゾート施設(IR)は、市民の間で賛否が分かれるテーマだ。市長選ではぎりぎりまでIR反対の対抗馬を出そうと模索する政党の動きも見られたが、擁立を見送った。その背景に選挙で負けた場合、「IRが市民の信任を得た」と判断されることへの警戒感もあった。

 ■市制施行初の市議補選

 公職選挙法に基づき、市長選に合わせて、病死などで欠員していた2議席をめぐる苫小牧市議会議員の補欠選挙も行われた。市議補選は苫小牧市制の施行後で初となった。

 新人5人が立候補する選挙戦となり、共産党と立憲民主党(立候補時は無所属)の計2人が当選。2人はIRに明確な反対か、住民投票を求める慎重な姿勢を示して当選しただけに、IR反対派の市民などからは「有権者がIRに対する一定の評価を下した結果だ」と受け止める声も聞かれた。だが、投票率はかなり低かった。

 自治体議員の補選は通常、低投票率になる傾向にあるものの、苫小牧市議補選は26・17%と、各級選挙の中で過去最低を記録した。「誰を選んだらいいか分からない」などと補選への有権者の反応は鈍く、選挙結果がIRに対する直接的な市民の評価、意思表示とは言えない側面もあった。

 ■4期目岩倉市政の課題山積

 「快適都市を目指して~笑顔あふれるふくしのまちづくり」を4期目基本テーマにした岩倉市政の課題は多い。中心市街地の再生、フェリー航路でつながる青森県八戸市と7月に締結した都市間連携協定の具体化、胆振東部地震を教訓にした防災施策の強化、室蘭児童相談所の苫小牧分室の設置方針への対応など、向き合わなければならない問題は山積している。

 さらに、人口減少や少子高齢化の進展を見据えた老朽公共施設の更新時期を迎えた中で、市の財政健全性をどう守るかといった大きな課題も抱えている。道が仮に苫小牧へのIR誘致姿勢を明確にした場合、地元でのIR議論も新たな段階に入る。

 いずれも来年4月の市議選(定数28)で争点になる可能性が高いテーマだ。今のところ現職市議のうち4人が今期で引退し、新人5人が立候補を予定しており、少数激戦の選挙戦となる公算が大きい。

 市議選を含め、知事選や道議選の統一地方選を来春に控える中で、投票率の下落傾向を食い止める方策も重要だ。札幌大学の浅野一弘教授(政治学)は「候補者、有権者ともに争点を見いだす力を付け、磨くことが重要だ。苫小牧を良くするため、市民全体で教育や福祉など各分野について考える機会を持つことも投票率向上につながるのでは」と指摘する。

(河村俊之)

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