
苫小牧民報社「森と私たち」取材班(編)
2004年6月から06年10月にかけて苫小牧民報、千歳民報紙面で連載した企画「森と私たち」8シリーズを収録。1954年6月の洞爺丸台風、一昨年9月の台風18号と、2度にわたって大規模被害に遭った支笏湖周辺や樽前山ろく林の現状と復興をはじめ、森林研究の最前線、市民の森づくり実践など、さまざまな角度から森をとらえた。
07年6月に苫小牧市静川で開かれる第58回全国植樹祭を記念して出版。企画は洞爺丸台風から半世紀の節目に合わせて連載。「爺丸台風から半世紀」「五十年目の悪夢」「緑をつくる」「北の森創世記」など8編。半世紀前の洞爺丸台風による森林被害状況などを撮影した貴重な写真も多数。森林関係者の未来に向けた森づくりの提言も。

中居正雄(著)
「苫小牧の植物」編集委員会(編)
戦後間もなくからおよそ半世紀にわたって勇払原野を歩き、植物を見続けてきた中居正雄さん(元苫小牧東高校教諭)=恵庭市柏木=が、その集大成として心血を注いだ著書。勇払原野の植生分布やその変遷、身近な植物や特徴のある草花など280種のエピソードなどを満載している。
勇払原野は、南方系の植物と北方系の植物が交じりあい、また、高山から海浜までの植物がそろって顔を見せる、多様性に富んだ豊かな自然を誇る。著者の中居さんは苫小牧東高校教諭になった戦後間もなくからこれまで、およそ半世紀にわたって勇払原野を歩き、開発で失われようとする原野の植物の分布や変遷を調べてきた。
第一章「花たちの大地」で樽前山、森林、湿原、市街地など植物の生育環境を総覧。第二章「勇払原野」では勇払原野の植物分布の特徴などを分かりやすく記したほか、ハスカップの故郷を求めた旅の様子もつづった。第三章以降第七章までは「早春」「春」「初夏」「夏」「秋」と季節順に、勇払原野の代表的な種類、身近に見られる草花をカラー写真540枚で紹介。

増田忠一、伊東馨(著)
苫小牧民報社(編)
苫小牧の気候や土地柄に応じた花壇作りやガーデニングの楽しみ方を紹介。増補版では、苫小牧で育てやすい花24種類を追加して合計53種を解説する。巻末にはQ&A、苫小牧地方の気候、花木の開花管理一覧表を収録。

増田忠一、伊東馨(著)
苫小牧民報社(編)
「火山灰を鉢土に使える?」「苫小牧での鉢の取り込みはいつ?」、さまざまな疑問に著者が答える。失敗しない越冬法、観葉植物の選び方と置き場所など、苫小牧地方での室内園芸の楽しみ方を紹介。水やりや上手な肥料の与え方などを豊富なイラストで分かりやすく解説する。
地域の自然、歴史、文化を、地域の研究者が掘り起こし、分かりやすい読み物にしました。
- ウトナイ湖 聖域はこうして生まれた
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苫小牧民報社編集局
聖域指定20周年を迎えたウトナイ湖。苫小牧市民の宝となっているウトナイ湖だが、その聖域指定と保全の陰には、多くの人たちの努力があった。折居彪二郎、門脇松次郎、紀藤義一、伊賀岩太郎ら今は亡き人々の思いをも収録した苫小牧の自然保護運動小史。同時に、ウトナイ湖保全と利用の今後を考える。
- 長頚竜(くびながりゅう)の海
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地徳力(著)
北海道の山村・胆振管内穂別町富内の山奥の沢から偶然に掘り出された一つの化石。それは、6500万年前の白亜紀に生きたクビナガリュウの化石だった。研究が進むにつれて、はるか1億年前の、その地の世界がよみがえってきた。地域から地球の生命を考える力作。地質学の入門書にも最適。著者は、元穂別町立博物館学芸員。
- ふるさとの歌、人びとの歌
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出雲路英淳(著)
厳しい自然の北の大地で、開拓に、糧を求めて、汗を流した人々。その人々が、喜怒哀楽を歌に込めた。生活の中に息づきながらも歴史の中に埋もれていった故郷の歌を掘り起こし、採譜した。沖揚げ音頭、山仕事の歌、盆踊り唄、鉄道の歌。著者は北海道教育大学講師、日本音楽学会会員。苫小牧市民管弦楽団常任指揮者。
- ヒグマと人間~身近なクマとわたしたち~
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ヒグマの会・監修、苫小牧民報社(編)
ヒグマのすめる森は、人間にとっても豊かな森である。ゴルフ場や工業地帯にヒグマが出る。そんな、開発と自然が著しく接近する苫小牧市にあって、ヒグマと人間はどう付き合っていったらよいのか。第一線の研究者らによる、現実に即したフォーラムの内容を一挙掲載。
- 清流鵡川
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苫小牧民報社編集局
日高山脈のふもとに源を発し、太平洋に注ぐ鵡川。北海道の大自然とそれを貫く川の流域で人々はどう暮らし、どう自然とかかわってきたか。有数の金鉱山、職人たちが急流をいかだで下る「原木流送」、神が下した魚シシャモ、険しい渓谷に交通路を求めて行き交った人々の歴史を紹介。
- ほべつ銀河鉄道
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斉藤征義(著)
宮沢賢治の説いた理想郷を目指す北海道の一山村。戦後間もなく、発電所をつくり、村に電気をともし、電気揚水で水田を開こうと理想に燃えた男がいた。厳しい大自然の前に夢は破れたが、今もその情熱は受け継がれ、人々が町づくりに汗を流す。著者は宮沢賢治学会理事、北海道詩人協会会員。