アイヌ民族は、雪をウパシと呼んだ。雪が降る―はアイヌ語で「ウパシ　アシ」と言い、アシは、走るという意味。雪は天からアイヌのコタン（村）へ競争して遊びに来ると考…

　精神文化を大切にしたアイヌ民族は、自然の中にカムイ（神）を感じた。人に恩恵を与える神はピリカカムイ（美しい神）、災いをもたらす神はウェンカムイ（悪い神）。そ…

　狩りや漁などを糧とし、自然と共に生きながら独自の文化を育んだアイヌ民族。人間に恵みを与える山や川、海、動植物には神（カムイ）が宿ると信じ、感謝の念をささげた…

　アイヌ民族は、身の回りのすべてに神が宿ると信じた。森の木々もそう。シリコロカムイ（木の神、大地をつかさどる神）と呼んで尊んだ。木は地面を守り、草や動物の命を…

　ポロトの森。動物たちは白銀世界の長い冬から目を覚まし、植物たちもこれから芽吹き始める。自然のエネルギー、命の輝きを感じさせる季節を迎えた。木々に宿る神々が春…