ふるさとネイチャーらんど~勇払原野の自然~
ハクチョウは家族で行動
(2010年 3/5)
2月23日、氷が解け始めたウトナイ湖へ出掛け野鳥たちの様子を観察してきました。
飛来し始めたオオハクチョウ
ウトナイ湖に到着し、鳥獣保護センターに近い観察台で観察を始めると、氷が解けて広がってきた水面にオオハクチョウの群れが飛来しているのを見つけました。
ウトナイ湖で観察されるオオハクチョウには、けがをしていて移動できないものと越冬するもの、そして越冬地や繁殖地へ向かう途中に中継地として利用するものがいます。この時期ウトナイ湖に飛来するオオハクチョウは繁殖地へ北上するため中継地として利用するものたちで、これから少しずつ数が増えてきます。
ハクチョウたちは家族で行動していることが多く、親子の様子や家族同士の関係は観察していて興味が尽きることはありません。特にハクチョウ同士がさまざまな場面で行うあいさつ行動は興味深く、何を思い何を伝えようとしているのか推測しながら観察してみるととても面白いものです。
巡り来る季節を教えてくれる渡り鳥たち
毎年3月になると勇払原野には数万羽のガンたちが飛来して、わたしたちに春の訪れを知らせてくれます。
勇払原野を渡りの中継地として利用するガンのほとんどは、くちばしがピンク色で額が白くおなかに黒い虎模様(幼鳥にはない)があるマガンと、黒いくちばしの先にオレンジ色の帯があるヒシクイやオオヒシクイです。
原野に飛来したガンたちの一日は、早朝、ねぐらから食べ物を探しに飛び立つところから始まり、日中はむかわや厚真、安平の水田や牧草地などにいて日没まで稲の落ち穂や牧草、あぜ草などを食べて過ごし、日没が近づくとねぐらに帰って行きます。
ハクチョウやガンなど渡り鳥すべてに言えることですが、季節感の乏しい現代にあって、巡り来る季節の訪れをダイナミックに、そして確実に感じさせてくれる渡り鳥たちの存在はわたしたちに安心感を与えてくれるとても大切なものです。
つがいが目立ち始めたオナガガモ
ウトナイ湖の道の駅に近い湖岸でハクチョウやカモの観察をしていると、オナガガモのつがいができていることに気付きました。
オナガガモは、雄も雌もほかの種類のカモに比べて尾羽が長く、雄の尾羽の中央2枚は繁殖期(冬)になると、針のように伸びて10センチほどになります。オナガガモの繁殖地はユーラシア大陸北部と北アメリカ大陸北部で、冬になると、ユーラシア大陸南部や北アメリカの温帯から熱帯、アフリカ北部に渡って越冬しますが、北海道に飛来するオナガガモは、シベリア方面で繁殖したものが飛来すると考えられています。
9月に飛来したばかりのオナガガモの雄は、雌と同じような羽の色(エクリプス)をしていて、慣れないと見分けるのに苦労します。しかし、10月に入ると羽の色が少しずつ変わり始め、雄の特徴である尾羽も長く伸びてきて、雄と雌の区別がはっきりできるようになります。オナガガモのように、北半球の寒帯から亜寒帯で子育てをするカモたちの恋の季節は冬で、越冬している場所で結婚相手を見つけ、繁殖地に帰るとすぐに子育てを始めます。



