ふるさとネイチャーらんど~勇払原野の自然~

絶滅危惧種のオジロワシ

(2010年 1/23)

イラスト

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 1月14日の午後、厳しい寒さで氷原と化したウトナイ湖を訪れ、美々川河口周辺の様子を観察してきました。

氷の上で獲物を探すオジロワシ

 ネイチャーセンターの駐車場に車を置き、湖岸の観察台から湖の様子を観察し始めると美々川河口の氷上で食べ物を探すオジロワシがいるのを見つけました。
  オジロワシは翼を広げると2.3メートル近くにもなる大型のワシで尾羽が純白のためこの名前が付けられました。オオワシも尾羽が白くて混同される(特に若鳥)ことがありますが、オオワシの尾羽の方がくさび状に長く突き出ているところから区別することができます。
  オジロワシたちにとって、北海道は繁殖の南限になっていて、道東や道北などで繁殖し、少数が1年を通して確認されますが、冬鳥として飛来するものがほとんどです。オジロワシは生息数が少なく、日本では天然記念物に指定され、環境省が作成したレッドデータブックでも絶滅危惧(きぐ)種とされていて、手厚い保護策が望まれています。

くちばしが上に反っているハジロカイツブリ

 オジロワシの様子を見ながら水辺の観察小屋に向かって歩き始めると美々川河口の水面にハジロカイツブリがいるのを見つけました。
  ハジロカイツブリは海辺や沿岸部の湖沼で見ることができるカイツブリの仲間で、穏やかな水域を好むため原野では勇払海岸の防波堤の近くやウトナイ湖などで観察することができます。
  日本に飛来するハジロカイツブリの繁殖地はロシア・ウスリー地方や中国東北部にかけてで、冬期になると越冬のため九州以北に飛来します。
  ハジロカイツブリの冬羽はミミカイツブリの冬羽にとてもよく似ていますが、ハジロカイツブリのくちばしが上に少し反っているのに対し、ミミカイツブリのくちばしは真っすぐで先端部が白いことや、頭部と顔の白黒の境界がはっきりしていることなどから区別することができます。

ミミカイツブリ

 潜水を繰り返すハジロカイツブリを観察していると浮上してきたハジロカイツブリのそばにミミカイツブリが姿を見せました。
  ミミカイツブリは北半球の亜寒帯地域を中心に広く分布しているカイツブリの仲間で、日本には沖縄県以北に数少ない冬鳥として飛来します。
  ミミカイツブリが観察できる場所もハジロカイツブリと同じですが、ハジロカイツブリに比べて飛来数がとても少ないため出合う機会の少ない野鳥です。
  ミミカイツブリは繁殖期を迎えると金色の飾り羽が出て胸から首にかけて赤褐色になり、とてもきれいな姿に変身し、飾り羽が頭部から突き出ていて角のように見えるところから英名では「Horned Grebe」と呼ばれます。
  ちなみにハジロカイツブリもミミカイツブリもつがいをつくるのは繁殖地への渡りの途中や越冬地であることが多いため、原野の湖沼や港湾で独特のディスプレイを見ることができます。

(ゆうふつ原野自然情報センター・村井雅之、イラストも)

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