いろいろなスズメバチ
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| 身近でよく見られるケブカスズメバチ |
日本にすむスズメバチの仲間は「スズメバチ属」「クロスズメバチ属」「ホオナガスズメバチ属」「ヤミスズメバチ属」の4つのグループに分かれます。このうち刺されると死亡事故にもつながることがある一番危険なグループが、黒い体に黄色い帯がある「スズメバチ属」のハチたちです。
勇払原野にはオオスズメバチ、ケブカスズメバチ、モンスズメバチ、コガタスズメバチ、チャイロスズメバチ(非常に珍しい種類)の5種類のスズメバチ属がすんでいます。
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種類ごとに個性
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| 8月中旬に最も大きくなるスズメバチの巣 |
スズメバチは種類により攻撃性に違いがあります。一番攻撃的なのは体長が4センチほどにもなる大きなオオスズメバチ。次に攻撃的なのがモンスズメバチと身近に多いケブカスズメバチです。この3種類は巣の大きさと攻撃性が比例し、巣が大きくなるほど攻撃的になるといわれています。
コガタスズメバチは比較的穏やかな性格で、巣に触ったりしなければ攻撃してきません。チャイロスズメバチは北海道では非常に数が少なく、皆さんが出合うことはまず無いでしょう。
私たちの身近で最も多く被害を与えているのは体長24ミリほどのケブカスズメバチです。攻撃性が強く、木の枝、樹洞から軒下、屋根裏まで、あらゆる場所に巣を作るなどの性質を持つためです。しかし、「スズメバチは理由もなく人を襲う」という間違った知識からくる人間側の対応の誤りにも被害多発の原因があります。 |
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なぜ人を刺すのか
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| 獲物を捕まえたりかみついたりする強力なあご |
スズメバチと見ればすぐに「刺される」と思い、大騒ぎをする人が多いのですが、スズメバチが人を刺すのは、自分たちの巣を守るためです。刺されまいとする人間も必死ですが、刺すスズメバチも外敵から家族を守るため命がけです。ですから食べ物を探しに出ているハチなどは、よほどしつこいいたずらでもしない限り、襲ってくることはありません。
刺されないようにするには、スズメバチを見かけたら「近くに巣があるかもしれない」と考え、大騒ぎせず静かにその場を離れることが一番。もしも周囲を飛び回りながらついてくるようなら「威かくしてきた」と考えて頭などを白っぽい(黒はスズメバチの攻撃を誘う!)タオルやハンカチで隠し、身を低くして静かに離れましょう。 |
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もしも刺されたら
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| さやに入った2本の鋭い針が前後に動きながら食い込んでいく |
スズメバチは、一度しか刺さないミツバチと違って、大きなアゴで服や皮膚にかみつき、ブスブスと何度も刺すので、刺されたらまず払い落としたたきつぶすのが先決。次に身を低くしてその場をすみやかに離れ、刺された場所を口で吸って少しでも毒を出し、できるだけ早く病院で治療を受けましょう。
スズメバチの毒はやっかいなタンパク質系の毒で、私たちの体が持つ免疫システム(抗原抗体反応)に反応し、人によってはショック死を起こす場合があります。ハチアレルギー症の人は10分から15分の間に治療を受けなければ非常に危険な状態になるので要注意。抗ヒスタミン軟膏(薬局で売っています)を塗るなどの応急処置もできますが、ともかく病院へ!
スズメバチに二度刺されると死ぬという話は、この抗原抗体反応によって一度目に刺された時にハチの毒に対抗する抗体ができ、二度目に刺された時に抗体によって免疫とは逆のアレルギー反応(ハチアレルギー)を起こすハチアレルギー体質の人がいるところからきています。すべての人が二度刺されると死ぬわけではありません。 |
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自然界での役割
スズメバチと聞いて話題になるのは、その凶暴さや恐ろしさばかりで、いつも悪者扱いされています。しかし、自然界ではほかの昆虫を捕まえて食べることで生態系のバランスを保ったり、農業や林業に被害を出す害虫を大量に食べてくれるなど非常に大切な役割を持っています。「スズメバチを見たら殺せ」ではなく、事故を起こさないようにスズメバチについて正しい知識を持ち工夫をすることが必要です。
秋が深まるにつれ、スズメバチの巣では雄バチ(刺さない)が姿を見せ、ハネムーンの終わった女王バチだけが木のすき間などで越冬し春を待ち、働きバチたちはすべて冬を前に死に絶えます。
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(ゆうふつ原野自然情報センター・村井雅之、イラストも)
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