企画・特集
308議席の重み 総理の選挙区から
(上)本道初、首相誕生に期待
(2009年 9/2)
バラを付ける鳩山代表(左)と小沢代表代行 |
「国民が今の政治、政権与党に大変な憤りを持っている。皆さんの暮らしを考えた時、政治を変えなければならないという思いで戦ってきた。おごらずに、いかに国民の勝利に結び付けていくか。これが大事だと思っている」
衆院選の結果、308議席の地滑り的な大勝利を収めた民主党。自公連立政権に終止符が打たれ、悲願の政権交代が決定的となった8月30日夜、東京都内の党開票センターで記者会見した鳩山由紀夫民主党代表は、やや高揚感を漂わせながら落ち着いた口調で語った。
40日間の選挙戦は、党の顔として全国を駆け巡り、政権交代を熱く強く訴え続けた。行く先々で気が早い支持者から「鳩山総理」との声が掛かる。「手応えは十分感じていた」と言う。票が開いて政権交代が現実のものとなり、「勇気を持って(民主)政権を選んでくれた国民に感謝したい」と言葉を重ねた。
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鳩山代表の政界入りは23年前にさかのぼる。1986年衆院選で当時の道4区(胆振、日高、空知管内)に出馬、自民党の三枝三郎氏の後継として初当選する。転身前は専修大学助教授。本道と直接かかわりがなかったため、「落下傘候補」と非難もあったが、祖父に鳩山一郎元首相、父に鳩山威一郎元外相を持つ政治家としての血筋の良さが、鉄冷えで斜陽化しつつあった室蘭市を中心に支持を広げていった。
一方、自民党はリクルート、東京佐川急便など汚職事件にまみれ、政治・行政改革路線の対立から93年の衆院選直前に離党。新党さきがけを結成し、新政権づくりを目指した。政界再編の動きの中、自社さ連立政権を経て96年にさきがけを飛び出し、菅直人氏と旧民主党を結成。2003年には小沢氏が率いる自由党と合流し、非自民勢力を築き上げてきた。そしてようやく政権を担えるまでこぎつけ、北海道初の総理誕生に大きな期待が膨らんでいる。
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民主党が勝ち得た308議席。そこには国民の期待と不安が入り混じる。
市場原理主義をあまりにも重視した小泉構造改革は社会のさまざまな分野にひずみを生み、生活不安を招いた。多くの国民は、政治主導によっててその閉塞(へいそく)感からいち早い脱却を願っているのが現状だ。
半面、民主党の政権公約を見る限り、財政の裏付けが依然不透明で、明確な説明もない。どこまで本気で公約を実現するのか疑心暗鬼が生じているのも事実だ。これが「一度は民主党に」との一票につながり、決して重くはない。絶対安定多数の308議席は、鳩山民主党にとって、いばらの道の始まりでもある。
衆院選の結果を受け、鳩山民主政権が16日にも誕生する運びとなった。初めて総理を送り出す本道9区。その期待と不安は―。


