企画・特集
あしたの風
まゆだまの会代表
山岸 康弘(やまぎし・やすひろ)さん(73)
(2009年 6/27)
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1960年から教員を務め、妻と3人の子供たちとの日々を改めて振り返った。「迷惑かけずに生きてきた気でいたが、生かされているという感覚が強くなったんです」。人の思いをじっくりと考えたい。罪滅ぼしのような気持ちだった。
07年3月、まゆだまの会発足。記念講演会の冒頭、会の代表として「切ない胸の内を語り合い、当事者の自立に向けて何ができるか話し合いたい」と訴えた。
なぜ、うちの子が―。ある日、突然、引きこもりや不登校になったわが子に対し、親の脳裏を駆け巡るそんな疑問。不幸なことに、「子育ての仕方が悪いからだ」といった偏見のため、問題が当事者間に閉じ込められてしまい、事態が一層深刻化するケースの方が多い。
苫小牧保健所によると、2008年度の引きこもりや不登校での相談件数は26件。07年度より2件増えた。この数字が、引きこもりに悩む人たちのすべてを表しているとは言えないだろうが、ここ数年件数は少しずつ増えているという。
会員も当初より増えた。現在12家族が参加する。「自分一人ではなかったんだ」。そんな気付きが、参加者の悩みを少しずつ和らげている。
今はまゆの中にいても、絹のようにすてきな人生を紡いでほしい。会の名に忍ばせた親心。自分の子育てを考える。「自分は立派なことは言えないなあ」と心から思う。
「引きこもりへの理解を広げ、社会的な要因も含め対策を講じる機運づくりに努めたい」。優しい目で、目標を語った。(文・写真 河村 俊之)
メモ 中学校を振り出しに、定時制高校などで36年間教員人生を歩んだ。苫小牧家庭生活カウンセリング協会会員で、05年から2年間会長も務めた。07年、まゆだまの会発足にかかわり、代表を務める。


