特集

ふるさとネイチャーらんど

北上する渡り鳥飛来する鵡川

(2017年 3/13)

鵡川へ出掛けてみよう

 むかわ町鵡川を流れる「鵡川」は、上川管内占冠村の山地を水源として太平洋へと流れ出る大きな河川です。河口周辺には草原や湿地、自然干潟のほか、人工干潟などがあり、多くの野鳥や生き物を観察できます。また市街地周辺の水稲地帯では、3月になると北上するマガンやハクチョウの群れを見ることもできます。鵡川に出掛けるには、むかわ町「四季の館」や鵡川駅を目指して出掛けるとよいでしょう(地図参照)。

3月中旬の鵡川の水田地帯

 勇払原野にガンの大群が飛来し、春の訪れを知らせてくれます。最初に姿を見せるのはむかわ町鵡川の水稲地帯で、田んぼで落ち穂やあぜ草を食べるマガンやヒシクイの姿を見ることができます。

マガンとヒシクイ

 勇払原野を渡りの中継地として利用するガンのほとんどは、くちばしがピンク色で額が白くおなかに黒いトラ模様(幼鳥にはない)のあるマガンと、黒いくちばしの先にオレンジ色の帯があるヒシクイです。
 いずれも狩猟や湿地の減少により生息数が減ってしまった野鳥で、現在は国の天然記念物であるとともに、環境省が作成したレッドデータブックの希少種に指定されています。

ガンたちの一日

 早朝、ねぐらにしていた沼や河川などから食べ物を探しに飛び立つところから始まります。食べ物を探して集まる場所は、むかわや厚真の水田や牧草地で、日没まで稲の落ち穂や牧草、あぜ草などを食べて過ごし、日没が近づくとねぐらに帰っていきます。
 そのため、早朝や夕方には市街地周辺でも飛ぶ姿や鳴き声を聴くことができます。日中に観察しやすいむかわや厚真などの水田や牧草地では、地面に降りて鳴き交わしたり、食べ物を探したりする様子を見ることができます。
 観察を楽しむ時には、農家の方の迷惑にならないように牧草地や田んぼには立ち入らず、車の駐車場所にも十分注意しましょう。

増えるガンの数と農業

 春、勇払原野に飛来したガンたちは、次の中継地である美唄市の宮島沼などの雪解けを待って北上し、繁殖地であるシベリア方面へと帰っていきます。
 原野に広大な湿地が存在した頃、越冬するガンたちは湿地に生える植物を食べていましたが、現在では湿地が少なくなり水田や牧草地など人間の営む農業に依存しなければ長い越冬期間を生き延びることができなくなっています。
 天然記念物として保護され、毎年飛来数が増えているガンの姿を見るのは楽しみですが、胃袋を満たす食べ物がいつまで確保できるのか、原野で営まれる農業や酪農の将来を考えると心配になります。

雪の下から現れる

 フッキソウはツゲ科の常緑樹で、成長しても20㌢から30㌢ほどの高さにしかならないことから積雪期には姿を見ることが少ないですが、雪解けが進むと青々とした姿を見せ始めます。



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