特集

トップかく語る 2017躍動

(3)ニーズに応える醸造を-キリンビール北海道千歳工場・名川 誠工場長

(2017年 1/10)

 ■喜ばれるビール造り

 昨年は、ビール製造30周年の節目をお客さまと一緒に祝うことができた。また、お客さまの誇りを大事にしよう―と、弊社は47都道府県の「一番搾り」を造った。千歳工場は青森、新潟、群馬、高知の4県を担当。好評だったことが一番のエポック。4年目のキリン北海道ビアフェスティバルは当日、台風にもかかわらず、大勢のお客さまに来場していただけた。

 47府県ビールは高いモチベーションを持って、地元の思いをお聴きして譲れないところも教わりながら、工場にフィードバックしてご意見に寄り添う形で造った。まさしく醸造職人の誇りと喜びだ。同じ県の中でも、考え方や食文化が違うことを気付かされた。誰もがこれがおいしいと一概には言えないことも学んだ。ナショナルブランドとして同じ味を造ることに専念してきたが、最大公約数でしかなかった。

 2017年は、継続性とチャレンジをうまく組み合わせ、お客さまの声を聴き、多くのお客さまに喜んでいただける策を講じたい。

 ビール造りはメーカー発想ではいけない。多様なニーズにできる限り応えるビール造りが求められている。今年も47都道府県のビールを造る。お客さまは他県のビールも味わいたいはず。いろいろな一番搾りを味わっていただける工夫を考えたい。首都圏や関西圏で少量だがクラフトビール造りに取り組み、日本にはなかった新しい味わいをお客さまに問い掛けていきたい。

 30周年記念事業の一環で千歳工場内の見学者通路を大改装中。2月1日にグランドオープンする。家庭の需要は圧倒的に缶ビール。工場の奥まで入って、間近で製造ラインの全容を見ていただきたい。

 ■地域と共に

 地域を元気に―と、千歳産の鶏卵を使った「千歳バーガー」は昨年、参加店舗が増えた。千歳高校や小学校の授業の教材にも取り入れていただくなど、いろいろな方々に賛同いただき広がってきた。千歳の皆さんが誇れるものが広がることはうれしい。これは千歳という地域の絆が固く、温かい地域だからこそ、こうした取り組みができる。地元の良さは案外見えないもの。みんなに知ってもらい、自分も参画する。そういう広がりがいい。

 今年は飛躍していかなければならない。今まで通りのことを実直にやっていくのは工場。でも、そのままではいけない。心配りが大事。人として相手を大切に思う気持ちを持ち、職員が心を一つにして事業に取り組んでいきたい。

 略歴 1983年3月、東京大学農学系大学院修士課程修了。キリンビール入社。米国留学、京都工場、福岡工場、名古屋工場副工場長、技術開発部長を経て2013年3月に北海道千歳工場長。14年3月から執行役員。横浜市出身。58歳。



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