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ふるさとネイチャーらんど

厳冬の勇払にカイツブリ

(2017年 1/9)

勇払海岸へ出掛けてみよう

 勇払海岸周辺には広大な湿地や草原、林などがあり、一年を通じて野鳥や自然の観察を楽しむことができます。車で行く場合は勇払の市街地に近い「勇払マリーナ」に向かうとよいでしょう。バスで行く時は「勇払マリーナ入口」で下車するとよいでしょう。

1月上旬の勇払海岸周辺

 勇払原野は寒さが厳しく、野鳥や自然の観察が難しそうに思えますが、林や海辺、川の近くでは観察を楽しめます。
 特に勇払海岸周辺の海辺では海ガモの仲間のほか、普段は観察の難しいカンムリカイツブリやミミカイツブリ、ハジロカイツブリなどを観察できます。

大きなカンムリカイツブリ

 カンムリカイツブリは国内で見られるカイツブリ類の中で最大の種類で、原野では海辺のほかウトナイ湖などの湖沼で姿を見ることができます。
 国内で見られるほとんどはユーラシア大陸中部の繁殖地から越冬のために南下してきたものですが、青森県下北半島と滋賀県の琵琶湖などでは少数が繁殖しています。
 他のカイツブリ類と同様に冬羽と夏羽があり、地味な色の冬羽はアカエリカイツブリに似ていますが、後頭部に短めの冠羽があり、くちばしがピンク色をしていることなどから区別できます。

ハジロカイツブリとミミカイツブリ

 ハジロカイツブリは海辺や沿岸部の湖沼で見ることができるカイツブリの仲間で、穏やかな水域を好むため、勇払原野では勇払海岸の防波堤近くやウトナイ湖などで観察することができます。
 日本に飛来するハジロカイツブリの繁殖地はウスリー地方や中国東北部にかけてで、冬期になると越冬のため九州以北に飛来します。冬羽はミミカイツブリによく似ていますが、くちばしがハジロカイツブリは上に少し反っているのに対し、ミミカイツブリは真っすぐで先端部が白いことや頭部と顔の白黒の境界がはっきりしていることなどから区別できます。
 ミミカイツブリも越冬のため九州以北に飛来する冬鳥で、繁殖地はユーラシア大陸の亜寒帯と北アメリカ北部です。

潜水能力を支える弁膜

 カイツブリの仲間の脚は体の後方に付いていて、柔軟性が高いため水上や水中を自由自在に泳ぎ回ることができます。足指には「弁膜(べんまく)」と呼ばれる幅の広いひれが付いていて、水をかきやすいため水中を高速で泳ぐこともできます。

雪の下で春を待つナニワズ

 ナニワズは高さが50センチほどにしかならないジンチョウゲ科の低木で、夏に落葉し、秋に新葉を出してつぼみを付けることから「夏坊主」という別名で呼ばれます。つぼみを付けたまま雪の下で冬を越すため、林の中の雪を掘ると出合うことができます。ちなみにナニワズにとって雪は防寒着と同じ役目をするものなので、観察を終えた後は、雪を元通りに掛けてあげましょう。



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