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遠藤ミマンの絵画100点 我が家の所蔵作品展始まる

(2017年 3/18)

油彩画を中心に水彩画や切り絵など100点を展示。豊かな色彩が目を引く

 苫小牧市美術館友の会(佐藤郁子会長)の「我(わ)が家の所蔵作品展 遠藤ミマン編」が18日、市美術博物館で始まった。苫小牧の美術界をけん引した画家、遠藤ミマン(1913~2004)の油彩画を中心に水彩画や切り絵を含む絵画100点を展示。普段は目にする機会が無い個人や企業の所蔵作品が並ぶ。26日まで。

 遠藤ミマンは札幌師範学校(現道教育大)を卒業後、苫小牧西小に赴任。教壇に立つ傍ら絵筆を握り、苫小牧美術協会の創立メンバーとなったほか全道展、国画会会員としても活躍した。地域文化功労者文部大臣表彰、北海道文化賞など各賞を受賞し、苫小牧の美術文化の礎を築き、今も愛され続けている。

 今展では、作品を所蔵する王子製紙苫小牧工場や岩倉建設、トヨタ自動車北海道、苫小牧民報社などの市内企業と市内外の個人が、はがきサイズ~100号の作品の出品に協力。当初は50点程度と考えていた実行委の予想を上回る作品が集まり、地域に根差した画家の活動が垣間見える展覧会となった。

 初期~後期の作品が網羅されている点は、一つの見どころ。鮮やかなピンク色の色彩がひときわ輝きを放つ岩倉建設所蔵の「天馬の親子」、王子製紙所蔵の「馬」、苫小牧市所蔵の「赤い帽子」の3作品は80~100号の大作で、作風の変遷がよく分かる。最も古い作品は1941年作の「落葉と馬」で、20代後半の作品。

 もう一つの見どころは、深い青や緑を使った少女と原野を描いた「ハスカップの実」や突き抜けるような真っ青な空と独特の材質感の「樽前山と馬と煙突」などに見られる多様な色彩。遠藤さんは、占師に職業を見てもらった時、「カラーリストだ」と言われたエピソードを、同会理事の千葉恒雄さんに語っており、同会事務局次長の居島恵美子さんは「なぜ遠藤さんがカラーリストと呼ばれるようになったかがよく分かる展覧会」と語る。

 作品のエピソードが説明書きにつづられている作品もあり、千葉さんは「郷土の画家として、所蔵者との関係性が見えてくるのも面白い。普段は会社の応接室や社長室などに飾られているような戦前から晩年までの作品がこれほど並ぶことは二度と無いだろう」と話す。佐藤会長は「遠藤ミマンと言うと『青』のイメージが強いが、さまざまな画風があることを知ってもらえる作品展」とアピールしている。18日にはオープニングでテープカットも行われ、初日から多くの人が訪れた。

 入場無料。午前9時半~午後5時(最終日は午後4時まで)。



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