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苫駒大移管後、仏教専修科廃止へ

(2017年 2/17)

 2018年4月に学校法人駒沢大学(東京)から苫小牧駒沢大学の経営を引き継ぐ学校法人京都育英館(京都市、松尾英孝理事長)は、経営移管に伴い、苫駒大の「仏教専修科」の新規履修学生の受け入れを停止する方針であることが分かった。苫駒大の曹洞宗の僧侶養成や教えの教育活動を支援してきた地元関係者などは反発を強め、波紋を呼んでいる。

 仏教専修科は、苫駒大の国際文化学部で学ぶ学生を対象にした教育カリキュラム。曹洞宗を基盤とする苫駒大が開学した1998年に設置、曹洞宗教師資格(2等教師)を取得でき、僧侶を目指す学生が履修している。

 京都育英館によると、2018年4月の経営移管に伴って仏教専修科の新規履修学生の受け入れを停止するが、今春入学する学生が卒業するまでカリキュラムは保証し、その後廃止する。現在21人が仏教専修科を履修している。

 京都育英館が経営移管をめぐって駒沢大学と仏教専修科の扱いについて協議した際、廃止の意向を伝えたという。松尾理事長は「京都育英館に仏教に関する教育・研究のノウハウがないことや、学生確保の難しさが廃止の理由」と話す。苫駒大のキャンパスにある座禅堂については、曹洞宗関係者の支援で設けられた施設のため、「今後も学校法人駒沢大学が所有する形になる」と説明する。

 一方、大学の経営移管自体に対し、曹洞宗の関係者からは「説明が不十分」と反発の声が強まっている。17日には、曹洞宗宗務庁(東京)の関係者などが中央院(市内元町)に集まり、今後の対応などについて協議した。同宗務庁責任役員の松原道一人事部長は「曹洞宗の関係大学でありながら、移管について事前の報告がなく、寝耳に水だった」と、一部関係者のみで移管の協議が進められたことに不満を示した。「宗門としてはもう一度、苫駒大の存続の方向性を考えられれば一番良い」と思いを述べ、苫駒大と今後の対応について話し合う。

 「苫小牧駒沢大学と共に歩む市民の会」の会員で、駒大同窓会胆振日高地区会長として、苫駒大の支援活動に精力的に携わってきた中央院の荒澤義範さんは「企業関係者を講師に招く講義を予定するなど、支援に取り組んでいた矢先、紙一枚で移管が決まってしまった。仏教専修科の学生の保護者からも心配する声が届いている」と、廃止方針に憤りをあらわにした。



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