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(下)苫小牧署管内2016事件事故 交通事故、死者11人、道内ワースト1

(2016年 12/31)

特急列車と軽乗用車が衝突した事故現場=10月

 苫小牧署管内(東胆振1市4町)では、今年も交通事故が相次いだ。30日現在で、人身事故535件(前年同期比22件減)、死者数11人(同2人減)、傷者数650人(同15人減)。死者数は道内69署中ワースト1で、65歳以上が7人と全体の7割を占めた。今年も高齢者が犠牲になるケースが目立った。

 死亡事故は、4月に苫小牧市双葉町の市道交差点で、自転車に乗っていた男性(65)が乗用車にはねられて亡くなったのを皮切りに10件発生。10月には市内錦岡の踏切で軽乗用車と特急列車が衝突し、軽乗用車に乗っていた男性(73)と女性(72)が死亡している。

 死亡事故の形態は車両単独3件、自転車対車両2件、人対車両2件、踏切事故1件、車両同士の正面衝突2件。市町別では苫小牧市が7人、安平町が2人、白老町とむかわ町で各1人と、圧倒的に苫小牧での発生が多かった。原因は前方不注視や信号無視などさまざまだった。

 高齢者が事故の第1当事者となったケースは、10件中6件に上った。

 高齢者の死亡交通事故を減らそうと同署は今年、市内の自動車学校や苫小牧保健センターで交通安全の講話や教室を積極的に展開。4月から11月まで民生委員児童委員と共に高齢者宅を訪問したり、スーパーで夜光反射材付きのエコバッグを配るなどの啓発活動に力を入れた。河野浩信交通官は「高齢者への安全教育、思想を浸透させる必要があると感じた」と振り返る。

 一方、市交通安全指導員会などと「飲酒運転根絶見回り隊」を結成し、地域の飲食店での飲酒後の運転防止にも取り組んだ。だが、飲酒運転に関連した人身・物損事故は計31件(26日現在の概数)発生。酒気帯び運転など道路交通法違反での検挙は54件(同)を数えた。

 市交通安全指導員会の小泉幸一会長は「活動を始めた当初、制服姿の会員が飲食店に入ると、客が身構えることもあったが諦めずに活動を続けるうち、『協力します』『ご苦労さま』などと反応は良くなっていった。飲酒運転撲滅へ、来年も大型店や車の集まる場所に出向いて啓発活動を続けたい」と話す。

 飲酒運転、脇見走行、スピードの出し過ぎといった危険運転や歩行者の道路飛び出しなど不安全行動を減らすには地域での安全意識の高揚が不可欠。河野交通官は「来年も取り締まり、啓発活動を強化するなどし、交通事故の犠牲者を1人でも減らしたい」と述べた。



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