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【白老】3月に仙台で「アイヌミュージアムフェア」開催

(2012年 1/27)

 白老町のアイヌ民族博物館(野本勝信代表理事)の移動公演事業「アイヌミュージアムフェア」が、3月3日に仙台市で開かれることが決まった。前日には同市内の仮設住宅を訪問し、入居者と交流するプランも検討中で、震災から丸1年を迎える被災地に勇気を届けたい考えだ。

 東北初開催となる同フェアのメーン行事は、アイヌ文化と宮城県の郷土芸能の共演。県内からはいずれも国指定無形民俗文化財で、石巻市の「雄勝(おがつ)法印神楽」と、仙台市の「秋保(あきう)の田植踊」の両保存会が出演、アイヌ古式舞踊と3本立てのステージを繰り広げる。

 室町時代から伝わる雄勝法印神楽は、津波に巻き込まれた保存会会長が今も行方不明であるほか、衣装などの道具も多数流失するなど、震災で甚大な被害を受けた。秋保の田植踊も、踊り手の子供たちが通う小学校が損壊し、一部の教室が使えなくなった。理由は違うものの、逆境を乗り越えようとする立場はアイヌ民族も同じ。今回のイベントでは、「つなげよう 人から人へ 今日から明日へ」をテーマに掲げ、前向きに未来へ進むことの大切さを発信する。

 仮設住宅への訪問では、被災者にアイヌ古式舞踊や伝統楽器「ムックリ」の体験をしてもらったり、復興の思いを込めた祈りの儀式「カムイノミ」の披露などの案が出ているという。同館の山丸郁夫伝承課長は「遠く離れていても、白老から皆さんのことを思っていますという気持ちを被災者の方々に届けたい」と話している。

 白老町と仙台市は、幕末の仙台藩が北方警備の拠点となる「元陣屋」を白老に設置した縁で、1981年に歴史姉妹都市となった。

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