苫小牧のニュース

自衛官6人死から1カ月 防波堤に絶えない釣り人

(2010年 1/23)

 プレジャーボートが転覆し、夜釣りの自衛官6人が死亡した苫小牧東港沖の事故から1カ月余りが過ぎた。立ち入り禁止の防波堤や岸壁に、依然釣り客は絶えない。マナー違反や危険行為も見られる、という。はや悲劇は風化したのか。

 苫小牧東港の防波堤は格好の釣り場という。消波ブロックが魚礁の役目を果たし、魚が集まるからだ。苫小牧市内の愛好家(75)は「ソイなど岩場に集まる魚を釣る『ロックフィッシング』をやるには最高の場所」と話した。

 だが、港内の防波堤での釣りはご法度。転落の恐れがある、として、苫小牧港管理組合が立ち入り禁止にしているためだ。それでも、禁止の看板を横目に釣り人は絶えない。フェンスの鍵を開けて侵入する悪質な例もある。

 苫小牧海保も「夜間パトロール時、防波堤で釣りをしている人を見掛けることがある」と指摘する。海上から注意しているが、いったんは姿を消すものの再び釣り場に戻ってくる、ということが繰り返されている。

 立ち入り禁止区域付近で釣りをしていた札幌の男性(37)は「マナーの悪い人は一握り。強風の日は引き揚げる、船の邪魔にならないようにするなど自分でも気を付けている」と話した。「今まで大目に見てもらったが、事故の影響で厳しくなるのでは」とも。

 規制強化を求める意見がある一方で、釣り人を中心にレジャー客締め出しには抵抗もある。親しまれる港へ。港管理組合のジレンマだ。

 港管理組合は、事故があった沖防波堤に「立入禁止」と書き入れた。