【白老】アイヌプリ結婚式で愛の誓い

アイヌプリの結婚式を挙げた北原さん(右から2人目)と楠本さん(右)
 白老町のアイヌ民族博物館学芸員の北原次郎太さん(29)と、公務員楠本克子さん(30)のアイヌプリ(アイヌ民族風)結婚式が同博物館で行われた。厳粛に神々の加護を求めるカムイノミをし、知人、友人ら約100人が伝統の歌と踊りで2人を祝福した。
 樺太アイヌの子孫である北原さんが伝統の結婚式を希望。博物館職員が2人の気持ちを受け止めた。明治から大正にかけての文献や映像資料、各地でさまざまな形式で行われたアイヌの婚姻儀礼を再構成した。
 山丸郁夫伝承課主任が新婦側媒酌人、千歳市在住の伝承者・野本栄さんが新郎側媒酌人を務め、24日に、新婦の家に見立てたポロチセを新郎と媒酌人が訪問、新郎から伝統の晴れ着と鉢巻き、新婦側から盛装の着物と脚半が贈られ結納が成立した。続いて火の神、水の神に結婚を報告、生涯の加護を願うカムイノミ「サケプニ」が厳粛に営まれた。
 先祖への報告と供養のシヌラッパの後、この日のために醸したトノト(酒)を酌み交わし、列席者にはお供えの品々をまく「ハルランナ」でお祝い、伝統の踊り、歌が披露された。2人は北原さんの母きよさん(59)が手作りした伝統のアイヌ文様刺しゅうの晴れ着で式に臨み、途中、千歳市と白老町の伝承者が復元した樺太アイヌの伝統の盛装に着替えてお色直し。樺太アイヌ独自のイナウを炉に立ててカムイノミ、その伝統を尊重した。
 北原さんは、式の模様を映像で記録。博物館はこれを機にここで結婚式を挙げたい人には協力するという。
 

給食センターボイラー室でアスベスト浮遊

 苫小牧市は26日、吹き付けアスベスト(石綿)が露出した市有建築物の空気中浮遊濃度調査で、第1学校給食センターのボイラー室の空気が、大気汚染防止法の基準を超えていたと発表した。管理する市教委は、アスベストの早急な撤去に向けて施工方法、実施時期を検討中といい、今後、退職者を含めてボイラー技士の健康診断なども予定している。
 市によると、ボイラーは調理器具や暖房機器などの動力に使われている。同法では大気1リットル当たりアスベストの浮遊を10本以下としているが、ボイラーのある室内から35本が確認された。
 市教委は、対策工事を終えるまでボイラー室担当の職員2人の立ち入りを最小限にとどめ、防じんマスクを着用するよう指示。現在、健康への影響は確認されていないが、今後、過去に在職した技士なども含めて健康診断を実施する意向だ。
 市は、アスベストによる健康被害の問題を受けて国の基準に基づき、1996年までに建設された市有340施設を調査。26施設で露出アスベストを確認している。
 

病害虫防除にIT支援システム
 JAとまこまい広域(浅野勝善組合長)が、携帯端末を使うモバイル型の病害虫防除支援システムを導入した。全道の農協としては初めて。来春から正式運用し、病害虫防除の適切な農薬情報を生産者個人に提供する。
 法改正で農薬の使用基準が変わり、規制が強化されたことと、生産者への正確な情報提供や安全、安心の農業生産が求められているのに対応するのが狙い。法に基づいて作物ごとの病害虫の防除に必要な農薬の情報を提供し、営農指導を強化する。農薬使用に対する組合全体としての危機管理体制づくりでもある。
 システムは、サーバーと呼ばれる核コンピューターと手のひらサイズのコンピューター端末機(子機)。インターネットで常に最新の登録農薬情報などデータを更新してサーバーに蓄積し、最新の情報を生産者に提供する。子機は10台。本所と各支所の営農課、販売課、資材課などに配置する。
 現在、導入の第一段階で、本所・支所の職員らを対象に子機の操作方法を説明しているほか、システムのソフトや情報の充実についてメーカーと意見交換している。JAとまこまい広域の営農形態に合った広域版<Vステムへと改良し、来年春の農作業から現場段階で稼働したい考え。
 

苫小牧の柴犬みーちゃんに知事賞

知事賞の栄冠に輝いた畑さんと愛犬みーちゃん
 札幌で開かれた日本犬展覧会で、苫小牧市澄川町、畑宣佳さん(65)のシバイヌが最高賞の道知事賞を獲得した。知事賞の愛犬は「千秋美咲(せんしゅうみさき)」(雌6歳)。愛称みーちゃん。畑さんは「一緒に頑張ってきたから、本当にうれしい」と大喜びだ。
 「健康になるよ」と友人に勧められ、退職後に犬を飼い始めた。いま5匹を飼育している。小雨でも早朝と夕方の散歩を欠かさず、餌のバランスにも気を使う。「自分も規則正しい生活になって、ダイエットに成功しました」と畑さん。
 みーちゃんは、市内の犬仲間から6年前に譲り受けた。昨年と一昨年は、調整がうまくいかず出場を見送った。「年齢的に今年が最後だと思い、展覧会に臨んだ。調整がうまくいったので、上位にいける気はしていたけれど…。よく頑張ってくれた」と予想以上の活躍をたたえた。
 展覧会には、道内外から約100匹が参加。体格や姿勢、歩き方などの美しさを競った。
 

伸び続ける勇払原油生産

 国内最大の天然ガス埋蔵量を誇る勇払油ガス田を開発している石油資源開発(本社東京)は勇払鉱場(苫小牧)で、原油の生産量が右肩上がりに伸びている。2005年度は過去最高の約27万キロリットルを見込む。今夏から苫小牧市内の化学工業薬品製造工場にも供給を開始。勇払鉱場隣接地で新たに原油を試掘する井戸の掘削も予定しており、国際情勢の影響を受けない地場産原油の注目度は今後さらに増しそう。
 原油は天然ガスを1000立方メートル生産すると、110.8キロリットル出てくる副産物。勇払鉱場は、道内で唯一の原油生産拠点で、鉱場内に7基の原油タンクを保有している。王子製紙苫小牧工場にタンクローリーで輸送しているほか、自社岸壁から北海道パワーエンジニアリング苫小牧支店、愛媛県の太陽石油四国事業所、宮城県の東北電力向けに海上出荷している。
 産出量は02年度17万キロリットル、03年度20万4000キロリットル、04年度23万8000キロリットルと年々増加。05年度は26万8000キロリットルを見込んでいる。6月には苫小牧市沼ノ端の北海道曹達と新たな供給契約を締結。同月下旬から工場のボイラー燃料として供給している。
 新たな井戸の試掘は、来年2月ごろから予定している。結果が順調なら順次、試掘井を増やす方針で最終的に年間約20万キロリットル規模の増産を見込む。1基目の試掘へ、9月上旬から土地造成を開始した。国際的な政治情勢の影響を受けず、価格変動のリスクが小さい勇払産原油の引き合い(需要)は今後、さらに高まりそうだ。
 

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苫小牧民報社